電子カルテ情報共有サービスとは?対応完全ガイド|2026年版

厚労省「電子カルテ情報共有サービス」の全体像・対応要件・スケジュールを徹底解説。FHIR準拠・3文書6情報・マイナポータル連携の仕組みと、医療機関が取るべき対応手順を実務担当者向けに完全ガイド。

2025年1月から運用が開始された、厚労省の「電子カルテ情報共有サービス」。これは、全国の医療機関がFHIR形式で患者情報を共有できるプラットフォームで、医療DX推進の中核となる仕組みです。

本記事では、電子カルテ情報共有サービスの全体像・対応要件・スケジュール・医療機関が取るべき対応手順を、実務担当者向けに完全解説します。

この記事のポイント

  • 電子カルテ情報共有サービスは厚労省が提供する国のプラットフォーム
  • FHIR準拠のデータ共有が技術基盤
  • 共有対象は「3文書6情報」と呼ばれる構成
  • マイナポータル連携で患者も自分の情報にアクセス可能
  • 医療DX推進体制整備加算の要件充足にも関連

電子カルテ情報共有サービスとは

電子カルテ情報共有サービスは、医療機関間で患者情報を安全に共有するために、厚生労働省が構築した全国共通の医療情報プラットフォームです。運用主体は社会保険診療報酬支払基金で、2025年1月から段階的に運用が始まっています。

目的

  • 救急時・転院時の患者情報の迅速な共有
  • 重複検査・重複処方の削減
  • 患者の医療データへのアクセス権向上
  • 医療全体のデータ標準化

共有対象「3文書6情報」とは

共有の対象となるデータは「3文書6情報」と呼ばれる構成です。

3文書

文書内容
診療情報提供書紹介状として利用される文書
退院時サマリ入院時の診療記録の要約
健診結果報告書健診・検診の結果

6情報

情報内容
傷病名現在の疾患・既往歴
アレルギー情報アレルゲン・反応履歴
感染症情報感染症の罹患履歴
薬剤禁忌情報使用禁忌となる薬剤
検査情報検体検査の結果
処方情報過去の処方履歴

これらはすべてFHIR形式でデータ交換されます。


なぜFHIRなのか

電子カルテ情報共有サービスがFHIRを採用した理由:

理由内容
国際標準世界中で医療データの標準規格として採用
Web親和性JSON/REST APIで実装容易
拡張性日本独自のJP Coreプロファイルで地域適合
将来性PHR・研究・AI連携の基盤として発展
ベンダー中立特定ベンダーに依存しない

📖 関連記事:FHIRとは?医療データ標準化で何が変わるのか


サービスの仕組み(簡略図)

[A病院 電子カルテ] ──FHIR──▶ [電子カルテ情報共有サービス] ◀──FHIR── [B病院 電子カルテ]


                                [マイナポータル]


                                    [患者様]
  • 医療機関がFHIRデータをアップロード
  • 他医療機関が患者同意のもと参照
  • 患者はマイナポータルで自分のデータを確認可能

運用スケジュール(厚労省公表ロードマップベース)

時期対象主な施策
2025年1月大病院・中核病院運用開始・先行稼働
2025〜2026年中規模病院順次接続拡大
2027年〜クリニック規模一般医療機関への展開
最終目標全医療機関全国医療情報プラットフォーム完成

医療機関が取るべき対応手順

ステップ1:現状把握

  • 自院の電子カルテがFHIR対応か確認
  • 未対応の場合、ベンダーに対応スケジュールを照会

ステップ2:ベンダーとの協議

  • 電子カルテベンダーに電子カルテ情報共有サービス対応のアップデート計画を確認
  • 必要に応じて**中継システム(アダプタ)**の検討

ステップ3:運用体制の整備

  • 情報共有時の患者同意取得プロセスを整備
  • スタッフ教育・マニュアル作成

ステップ4:システム連携テスト

  • 厚労省のテスト環境で接続テスト
  • 実データでの検証・バグ修正

ステップ5:本番運用開始

  • 本番接続・運用開始
  • 医療DX推進体制整備加算の算定申請

📖 関連記事:医療DX推進体制整備加算の算定要件と対応方法


対応のハードル

多くの医療機関が直面する課題:

既存電子カルテのFHIR非対応

  • ベンダーのアップデート待ちが必要
  • 古いシステムは対応外となる可能性
  • 乗り換えコストの発生

同意取得プロセスの整備

  • 患者様への情報共有の同意取得が必要
  • 従来の包括同意では不十分な場合も

スタッフの教育・運用変更

  • 新しいシステムへの慣れ
  • 業務フロー変更への対応

ヘルスインタビューでの対応

ヘルスインタビューは、電子カルテ情報共有サービスへの対応を支援する機能を提供しています。

貢献ポイント

課題ヘルスインタビューの解決策
FHIR対応標準搭載のFHIR準拠データ出力
同意取得ダイナミックコンセントで個別同意を自動取得
監査対応ブロックチェーンで改ざん不能の履歴保全
運用コストクラウド型で追加インフラ不要

※ 直接的な電子カルテ情報共有サービスへの接続は、既存電子カルテベンダーとの協業で実現されます。ヘルスインタビューはそのデータ基盤としての役割を担います。


よくあるご質問

Q1. 電子カルテ情報共有サービスへの対応は必須ですか?

A. 段階的に必須化される見込みです。2025年は大病院中心ですが、2027年以降はクリニック規模にも展開されます。早期対応が有利です。

Q2. 既存の電子カルテがFHIR非対応ですが、どうすればよいですか?

A. **中継システム(FHIRアダプタ)**を導入することで対応可能です。ヘルスインタビューは主要電子カルテとの連携実績があり、ケースバイケースで最適な連携方式をご提案します。

Q3. 電子カルテ情報共有サービスとマイナポータルの関係は?

A. 電子カルテ情報共有サービスに蓄積されたデータは、患者様がマイナポータル経由で閲覧できる仕組みです。患者のPHR活用を支える基盤となります。

Q4. 患者への同意取得はどうすればよいですか?

A. 従来の包括同意では不十分な場合があります。ダイナミックコンセントで利用都度の同意を取得することが、法的リスク回避の観点で推奨されます。

Q5. 費用はどのくらいかかりますか?

A. 対応内容により大きく異なります。FHIRアダプタ導入の場合、**月数万円〜**が目安です。ヘルスインタビューは初期費用0円・月額36,000円〜で、FHIR対応機能が標準搭載されています。

Q6. 対応によるメリットは何ですか?

A. 医療DX推進体制整備加算の算定・紹介/逆紹介の効率化重複検査削減によるコスト低減などが期待できます。


まとめ

電子カルテ情報共有サービスは、医療DX推進の基幹インフラです。対応は段階的に必須化される見込みで、早期対応が競争優位につながります。

本記事の要点

  1. 厚労省が提供する国のプラットフォーム
  2. FHIR準拠のデータ共有が基盤
  3. 3文書6情報」が共有対象
  4. マイナポータル連携で患者もデータにアクセス
  5. 医療DX推進体制整備加算の要件充足にも関連
  6. ヘルスインタビューはFHIR対応・同意管理で支援

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